映画ネタバレ

映画『グレートウォール』を鑑賞。壮大な感じはどこへいった。

2017年4月14日(金)より日本公開されました「グレートウォール」を観てきました。

人類史上最大の建造物と言われる「万里の長城」を舞台に未知との遭遇をはたします。HERO(法律のドラマではありません)で有名なチャン・イーモウ監督作品ということもあり、若干の期待を胸に観に行きました。

予告からも大規模な攻城戦が楽しめそうですよね。それではざっくりとしたネタバレをどうぞ。

・グレートウォールの予告動画

・グレートウォールの内容(ネタバレ含む)

ウィリアム(マット・デイモン)とトバール(ペドロ・パスカル)ら一行は、中国の山岳地帯で野党に襲われていた。

引き連れていた馬を逃し野党を上手く撒くも、突如変なバケモノに襲われる。仲間の一人がやられるも、持ち前のフットワークでウィリアムがバケモノの腕を切り落とす。

切り落としたと同時にバケモノは谷底へ落ちていった。全然谷感がなかったところでいきなり落ちるので、少々びっくりする。

バケモノが出現する少し前に進退の議論があり、荷物を軽くして前に進もうという結論に至った。その際、重い磁石を捨てた輩がいたが、ウィリアムがそれを拾う。これが運命の分かれ道であった。

ウィリアムたちの目的は、黒い粉末と言われる火薬を手に入れることであった。

日が昇るとまた野党に追われ、丘を登ると突如長い壁が目前に現れる。壁に近づくと無数の矢が放たれ威嚇された。前に行けば生け捕りにされ、後ろにいけば野党に追い剥ぎされる。

ウィリアムたちは壁の中に行くことを選んだ。

そこには無影禁軍という軍隊がおり、五つの構成に分かれていた。劇中では青い鶴軍、赤い鷹軍、黒い鹿軍、黄色い虎軍の印象しかなかったが、他にも五軍最強の熊軍もいたようだ。

鶴軍の隊長であるリン・メイ司令官(ジン・ティエン)は英語を話すことができ、持ってきたバケモノの腕について聞かれた。どこでどうやって倒したのかと。

ウィリアムは一人で剣で切って谷底へ落としたと答える。あのバケモノを一人で?と部隊長クラスが驚きにわかには信じれない様子。

バケモノの名前は饕餮(とうてつ)と言い、60年に一度襲ってくるようだ。

するとそこへ伝令が駆け込み、饕餮がきたことを告げる。各部隊は壁の上に配置され、ウィリアムたちも壁の上に連れてこられる。

軍隊の配備が完了すると、その場に緊張が走る。と、同時に饕餮たちが雪崩のごとく現れた。明らかに数が多い。

まずは遠投投石機で健闘するも、相手の数はとんでもなく効果は薄い。どんどん饕餮が迫り、続いて鷹軍の弓矢が火を噴くも勢いは衰えない。この辺の攻城戦は結構好きである。

饕餮が壁の下まで到着すると、鶴軍が壁からダイブ(命綱あり)して饕餮をちょい刺しする。一回ダイブすると人力で引き上げるというローテクである。正直焼け石に水レベルの攻撃だ。

むしろダイブした人間が完全に餌扱いに見える。そんなので勝てるわけがなかろうて。

開戦するとその場は混乱する。壁の上にはなぞの西洋人であるバラード(ウィレム・デフォー)がおり、トバールが拘束をとくよう説得する。

無事に拘束がとけると、壁の上に饕餮が入り込んでしまう。こんな時こそ鹿軍やら熊軍やらの出番なのにその場にはいない。鷹軍などでは饕餮の相手はきつい。

新米兵士のポン・ヨン(ルハン)がやられそうになると、ウィリアムとトバールが武器をとり饕餮と対峙する。ウィリアムは弓の名手であり、饕餮の弱点は顔の横にある目なのであった。

トバールが饕餮をひきつけウィリアムが射る。そんなこんなで饕餮を二体倒してしまう。この二人とんでもなく強い。

しばらく応戦が続くとそこに饕餮の女王が現れる。饕餮軍を指揮しているのは女王であり、女王を倒せばそれでおしまいのようだ。

禁軍が女王を見つけそこに投石するも、女王の回りはさすがに守りが堅く、投石ぐらいでは歯が立たない。

ただ、攻城戦はやはり城側が有利なので、饕餮の女王は一旦下がることを判断する。すると一斉に饕餮たちが退却する。60年前よりも知性がついているらしい。

ウィリアムとトバールの働きが将軍に認められ、兵舎の一室を使って良いこととなった。部屋で改めてバラードと話をすると、どうやらここに目的の黒い粉末があるらしい。

バラードは25年前からここにいるが、出る機会(戦力)がなくずっといたのだと告げた。出る策略はすでにたててあり、次の戦闘が始まったら黒い粉末をもっておさらばすることを決めた。

さっぱりとしたウィリアムとトバールは将軍たちの飯の席に免れた。会場入りすると、将軍から拍手が贈られ他の人々も後に続く。

ここで赤の鷹軍の隊長がウィリアムの実力を見たいと話す。トバールが投げた器を、ウィリアムは3本の矢で柱に固定した。す、すげぇ、人間業じゃねぇと誰かが思う。

それからウィリアムはなぜ饕餮が現れ始めたのかをワン軍師(アンディ・ラウ)から聞く。人間の欲深さを粛清するために現れたという。

だがそれは過去の話であり、今現在生きている人間には関係がない。昔の風習を昔の通りに受け継ぐのも大事だが、そこからの進化が必要である。それ故、人間は饕餮に抗っているのである。

人間の欲深さという点でウィリアムに思うところがあった。今までは私利私欲のために生きてきたが、果たしてそれで生きていると言えるのであろうか。ウィリアムの心情が動く。

ここでワン軍師があることに気づく。ウィリアムが饕餮に勝てたのは、持っていた磁石のおかげではなかろうかと。饕餮は磁石に弱いのではないかと。

それを検証するために、饕餮を捕獲する作戦を思いつく。捕獲には刺さったら抜けにくい銛を使うことにし、先端には睡眠薬をたっぷり塗って眠らせ捕獲することにした。

ある夜、壁の見張りがいなくなる事件が発生。将軍とリンの部隊が現場に急行すると、前後から饕餮が強襲してきた。将軍の実力が見れるぜと思っていると、将軍は饕餮と相打ちになりあっさり死亡。

リンに禁軍の将軍になれと残し、この世を去っていった。将軍弱すぎじゃないかと。あれだけカッコイイ格好して強そうなのに、その程度なのかと拍子抜けする。

ある日、また饕餮の群れが襲ってきた。捕獲する準備は万端である。そしてバラード、トバール、ウィリアムは戦闘が始まったら逃げる作戦を決行する。

しかし、ウィリアムが中々待ち合わせ場所にこない。トバールはウィリアムがこないことに苛立ちを隠せないが、置いていけないという。というか逃げるためにはウィリアムの弓矢が必要だと言う。

ウィリアムは迷いに迷って捕獲作戦に参加することにした。捕獲のために投擲した銛はことごとく外されたが、一匹だけまだ刺さったままのものがあった。

ウィリアムは引っ張りすぎだといい、魚の体力を奪うかのように泳がす。が、次の瞬間ウィリアム自身が鎖を伝って壁の下に降りていった。降りた直後に銛は饕餮から外れてしまったが、睡眠薬が効きはじめたのか饕餮は眠り始めた。

鎖で饕餮をくくりつけた後、他の饕餮がウィリアムを襲うが攻撃は当たらない。ウィリアムは自慢の弓矢で饕餮の目を正確に射る。

直後、背後から饕餮が襲ってくる。が、そこにトバールが襲来。斧で饕餮と対峙する。やはりこの二人は別格に強い。その場を何とか切り抜け、饕餮の捕獲に成功する。

トバールはウィリアムを叱責するも、ウィリアムはもう黒い粉末をいらないという。こいつもうダメだと確信し、トバールはバラードと二人で逃げることを決心した。

一方、捕えた饕餮に磁石を近づける実験が行なわれた。ワン軍師の読み通り、磁石によって女王の指令が受け取れなくなり動かなくなるようだ。

これを皇帝の使いに見せ、皇帝にも見せることにした。

ここで問題が一つ発覚する。実は先程の攻撃は陽動で、饕餮により壁の抜け穴を掘られていたのであった。もはや壁は無意味であり、大量の饕餮が宮廷に押し寄せるのも時間の問題であった。

リンはすぐさま宮廷に向かうため、成功したことのない気球みたいな乗り物で向かおうとするも、回りではすでに何機か下に落ちている。正直かけになるが、追いつくにはこれしかない。

混乱に乗じてバラードとトバールは逃げる作戦を決行する。武器庫を火薬で爆破して大量の黒い粉末を入手する。そこへウィリアムもやってきた。

ウィリアムは逃げずに一緒に戦うことを告げる。帰って豪遊するか、ここで死ぬかとトバールに言われるも決心は揺らがない。すると、バラードの罠によりウィリアムの頭上から物が落ちてきて下敷きになってしまう。

バラードとトバールは馬を入手して無事に外に出ることができた。どちらに行けばいいか分からずトバールが丘の上に徒歩で見に行くと、バラードはトバールの馬ごと走らせて逃げてしまう。はなから一人で逃げる気だったのだ。

が、そう簡単に逃げれるわけもなく、バラードは野党に捕まってしまう。そして野党が火の中に黒い粉末の塊を転がし、バラード共々ジエンドとなる。

二人が逃げたことはすぐにリンに伝わり、ウィリアムは問いただされる。ポンがウィリアムは二人を説得していたと告げるも、ウィリアムは牢に入れられてしまう。

が、すぐに牢は開けられウィリアムは自由の身となった。何でも持っていっていいというおまけ付きで。宮廷に迫った饕餮により、リンが半ば諦めた結果と思われる。リンはすでに壁にはおらず、気球みたいなもので宮廷に向かっていた。

それを聞いたウィリアムはすぐさま宮廷に向かう。鷹軍の大将とポンも同行した。

宮廷はすでに饕餮で埋め尽くされており、ひどい状況であった。リンが乗っていた船も落とされ地上で奮闘するも、饕餮には力及ばずもうダメかと思ったその時ウィリアムが助けに現れる。

なんとか皇帝の元にたどり着くと、皇帝がリンに叱責する。お偉いさんは文句しか言えないのかと。どれだけこっちは犠牲を払っているのかと言いたいが、ぐっと堪える。

ここでワン軍師にはまだ作戦があり、捕えた饕餮を使いたいと言う。作戦は捕えた饕餮に火薬をくくりつけ、女王の元に戻したところで爆発させるというものであった。

饕餮を地下道で輸送中に、地上からの隙間から饕餮の手が伸びポンがやられてしまう。致命傷には至らなかったのでその場で待機するも、別の饕餮が地下道に出現。ポンは自ら火薬で爆発させ、その場を食い止めた。もっと命を大切にしろよと言いたい。

捕えた饕餮から磁石を徐々に遠ざけて、目の前の食糧を饕餮に食わせる。饕餮は女王のために食糧を持っていくという習性があった。

上手く女王の元に向かったが、くくりつけた火薬を爆発させなければならない。ウィリアムの矢だけが頼りであった。

塔1階からの1発目を外し、饕餮の目がこちらに向いてしまう。そのため1階ではワン軍師が磁石をもってその場をもたせる。

ウィリアムとリンは上階にいき2発目を放つが外してしまう。1階には饕餮の群れが押し寄せ、ワン軍師は磁石の力も虚しく散ってしまう。散る前に磁石をリンに放り投げ後を託した。

最後の矢は外せない。より女王の近くに行く必要があったため、ウィリアムとリンは塔から飛ぶ。スライダーのように滑空しながら矢を放ち見事命中する。

女王はじめあたりは吹き飛び、他の饕餮の動きが停止する。今回の厄災も人類が防ぐことに成功した。

一段落すると、リンは正式に北西支部だかの将軍となる。ウィリアムにはトバールを持って帰るか、黒い粉末を持って帰るかの選択権があったが、迷わずトバールを選択した。

ウィリアムはトバールと禁軍の護衛とともに自国に帰るのであった。

おしまい。

・まとめ

珍しく公式サイトに情報が満載です。映画の内容や、マット・デイモンとアンディ・ラウのつながりなど書いてあり面白いですよ。

正直今回は公式サイトを見ておけばかなり予習ができると思います。ここなら予習も復習もできますけどね笑。

感想としては、映像美は堪能できますが、中身はあってないようなものです。大幅カットされているのかというぐらい、とにかく心理描写が良い意味でシンプル、悪い意味で雑です。

個人的にはHEROやLOVERSのような無双っぷりをちょっと期待していたのが良くなかった気がします。あと東洋と西洋の融合はやはり難しいですね。

以上、「映画『グレートウォール』を鑑賞。壮大な感じはどこへいった。」の記事でした。

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