以前は深夜のETC割引が大きくて、早朝や深夜に高速道路に乗ることってなかったですか?
最近はいつでも割引されている印象があり、あまり割引を気にしませんでしたが、高速道路を使う所用があるため、最近のETC割引事情について調べてみました。
あんな割引やこんな割引もありましたので、年末など高速道路を使う時に意識してみてはいかがでしょうか。
・平日朝夕割引
割引が適用される前提として、ETCマイレージサービスの登録が必要となります。
平日朝夕割引は月に何回も高速道路を利用するヘビーユーザー向けです。
・割引概要
月5回以上の高速道路の走行で、翌月以降に還元額分料金が割引されます。
還元率は以下のとおり。
月の利用回数 | 最大還元率 |
---|---|
5~9回 | 30% |
10回以上 | 50% |
ただし、100kmまでの割引となりますので、100km以上の料金からは100kmまでの料金のみ割引が適用されます。これ分かりづらいですよね。例を見てみます。
例1.厚木~御殿場の場合
距離が48.7kmなので100km以内に収まっています。そのため全額割引対象となります。
上記区間の高速料金は1,460円なので、月5回の使用で30%の440円分、月10回の使用で50%の730円分翌月還元されます。
初月は全額負担ですが、月10回以上使うなら翌月からは半額で通行できることになります。
例2.厚木~新静岡の場合
距離が119.8kmなので100kmを超過しています。そのため100kmまでの料金に割引が適用されます。
上記区間の高速料金は3,210円なので、月5回で30%の960円、月10回で50%の1600円分と言いたいところですが、100kmまでの費用しか割引が適用されないため、実際は月5回で800円、月10回で1340円分の還元となります。
ちなみに、東名において厚木から100km以内の最大ICは新富士(86.8km)となります。高速料金が2,470円であり全額適用されるため、月5回で740円、月10回で1,230円分還元されます。
いずれにせよ月に何回も使用しない限り恩恵がない割引です。
・対象車種:全車種
・適用期間:平日 午前6時~9時、午後17時~20時
※平日は月曜~金曜で祝日は除きます
・適用条件:上記適用期間に指定の高速道路にいること。朝の割引で1回、夕方の割引で1回とカウントされ、朝に2回通ったとしても最初の1回分しか割引されない。
・割引対象道路
結構細かく設定されているので注意が必要です。地域別の適用道路は以下のとおり。
(NEXCO西日本、中日本、東日本とウェブサイトがばらばらでフォーマットもあったもんじゃないため、地図で確認するよりドラとらで検索した方が早いです。)
【NEXCO西日本】
出典:NEXCO西日本
【NEXCO中日本】
出典:NEXCO中日本
【NEXCO東日本】
外部サイト:NEXCO東日本割引対象路線図(.pdf)
なぜ東日本はpdfなのか…。
・休日割引
・割引概要:高速道路の料金が30%割引
・対象車種:普通車、二輪車
・適用期間:土日祝日の終日、毎年1月2日、3日
・適用条件:上記適用期間に指定の高速道路にいること。回数制限はなし。
・割引対象道路:平日朝夕割引と同様
・深夜割引
・割引概要:高速道路の料金が30%割引
・対象車種:全車種
・適用期間:毎日午前0時~4時
・適用条件:上記適用期間に指定の高速道路にいること。
・割引対象道路:平日朝夕割引と同様
・大口・多頻度割引
・割引概要:ETCコーポレートカードを使用した場合に適用される割引。車両単位割引と、契約単位割引の2種類が適用される。
・対象車種:全車種
・適用期間:終日。他の割引との重複適用は不可。
・割引対象道路:上記までと変わらず
◎車両単位割引
契約者の自動車1台ごとの高速国道の利用額に対し、以下の割引が適用される。
()内はETC2.0の割引率。2016年12月31日までは従来のETC搭載車にも適用される。
月の利用額 | 割引率 |
---|---|
5,001円~10,000円 | 10%(20%) |
10,001円~30,000円 | 20%(30%) |
30,001円~ | 30%(40%) |
◎契約単位割引
契約者の1ヵ月の高速国道の利用額が500万円を超えること、かつ自動車1台あたりの平均利用額が3万円を超えると10%の割引が適用される。
1台あたり3万円使うとしたら、167台の自動車がないと超えないため適用されない。
小規模契約なら車両単位割引のみ、中~大規模になると契約単位割引も適用されるという仕組み。
コーポレートカードの契約に関しては下記をご覧ください。
・平日朝夕割引(ETCコーポレートカード)
コーポレートカード版の平日朝夕割引となります。
100km以内の場合、平日朝夕割引にて割引された残りの金額に大口・多頻度割引が適用されます。
100kmを超える場合、平日朝夕割引にて割引された残りの金額と100km超過分の金額に大口・多頻度割引が適用されます。
・対象車種:全車種
・適用期間:平日 午前6時~9時、午後17時~20時
・適用条件:上記適用期間に指定の高速道路にいること。
・割引対象道路:平日朝夕割引と同様
下記サイトのに利用例が書いてありますが、結構分かりづらいです。3つの例が載っていますが、いずれも最後の「大口・多頻度の割引対象となる額」を算出しています。
・障害者割引
・割引概要:身体障害者本人が運転する場合と、重度の身体障害者・知的障害者が同乗し、障害者本人以外が運転する場合に適用される割引。通常料金の半額となる。
・対象車種:事前登録した1台のみ。車検証に記載の内容によって制限あり。
- 所有者が個人名義であること。事業用は適用外。
- 用途が乗用の場合:乗車定員10人以下の乗用車。
- 用途が貨物の場合:乗車定員4人以上10人以下かつ荷台との仕切りがないもの
- 用途が特殊の場合:乗車定員10人以下で、車体の形状が「車いす移動車」「身体障害者輸送車」「キャンピング車」であるもの。
- 二輪自動車の場合:総排気量が125ccを超えるもの
・適用期間:毎日終日
・割引対象道路:すべて?の有料道路
事前登録は市区町村の福祉担当窓口に申請する必要があり、有効期間は2回目の誕生日を迎えるまで。細かい情報は以下を参照。
- 外部サイト:障害者割引制度(NEXCO東日本)
- 外部サイト:障害者割引制度Q&A(NEXCO東日本)
・料金計算はドラぷらが便利!
いままでETC割引についてあれこれ書いてきましたが、手動で計算する必要はなく、下記サイトですぐに料金を計算することができます。
- 外部サイト:ドライブぷらざ(E-NEXCO)
大口費用の料金までは出ませんが、平日朝夕割引、深夜割引の料金が瞬時に出てきますので便利です。
・法人発行率NO.1のETCカード
法人化したばかりの企業や個人事業主などではETCカードが作れない場合があります。そんなときにはクレジット機能がついていないETC専用カードがおすすめです。
クレジット機能がないため審査もクレジット機能つきに比べれば容易とのこと。
ETC協同組合発行のカードであり、明細もカード単位で出てきたりと便利です。
ETCカードが発行できないとお悩みの方にはいいかもしれません。
・まとめ
平日朝夕割引が月の利用回数に応じているとは思いませんでした。通勤などで使っている方にはかなり効果のある割引ですね。
深夜割引は昔50%割引でしたが、今は30%なのですね。とはいいつつ0時~4時の間に入るのは正直きついところがあるので、0時過ぎに高速に入ってPAで仮眠、朝から動き出すとかの方がいいかもしれません。
少しでも眠気を感じたらすぐにPAで休憩しましょう。事故が起こってからでは遅いです。(経験者は語る)
以上、「最近のETC割引をまとめてみると、そこまで昔と変わっていなかった」の記事でした。
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