8/11(木)より日本で公開となりました「X-MEN アポカリプス」についてレビューします。最初から最後まで内容に突っ込みながらレビューしますので、思いっきりネタバレとなりますことご了承ください。
鑑賞前には旧三部作の一作目(X-メン)と新三部作の一作目(X-MEN ファースト・ジェネレーション)、二作目(X-MEN フューチャー&パスト)を見ておくと内容をスムーズに理解できるでしょう。
1.それぞれの生い立ちをさらっと紹介
X-MENサイド、アポカリプスサイドのメンバーの生い立ちから物語ははじまる。アレックス(ハボック)の弟スコット(サイクロップス)が授業中に目がむず痒くなりトイレに駆け込む。同級生のジャイアンがトイレをどんどん叩きまくりスコットが発狂し、目からビームを放つ。同級生もろとも吹っ飛ばすが、全力のビームにも関わらず同級生に思ったほどのダメージはなく、同級生のタフガイぶりに脱帽。
スコットの両親がアレックスに頼み、スコットとアレックスはチャールズ(プロフェッサー)が経営する恵まれし子らの学園に向かう。到着するやいなや、スコットはジーンと接触して口論。手のつけられない野獣である。プロフェッサーはスコットの実力を見たいと射撃の的目がけてビームを放とうとするも、スコットは力を制御できず、プロフェッサーの祖父が好きだった木を真っ二つに破壊する。その後、スコットはハンク(ビースト)に色眼鏡をもらい目が開けられるようになる。その瞬間ジーンにズキュンとなる。自分が格下だとも知らずに。
次に人知れずミュータントの仲間を救っているレイヴン(ミスティーク)がカート(ナイトクローラー)を地下闘技場から救い出す。その時のカートの対戦相手はエンジェルであった。X-MEN2でもそうだが、いつ見てもナイトクローラーの瞬間移動はカッコいい。
そしてエン・サバー・ヌール(アポカリプス)の紀元前のはなし。寿命が近づくと、他のミュータントの体を乗っ取りその能力を蓄積してきた。まさにチート使用。寿命が近づき吸収しようとするも(この時は超回復能力)、側近たちの一部の謀反により生き埋めとなる。生き埋めになる前に、当時の四騎士の1人の力により永久冬眠につく。やがて現代となり、CIAのモイラがいらんことをしてエン・サバー・ヌールが復活する。
エン・サバー・ヌールはかまってちゃんなので、1人では寂しいらしくすぐに四騎士の一人目としてオロロ(ストーム)を味方につける。続いて闇商人のキャリバン(スキンヘッドスーツ)の元を訪ね、ルイーダの酒場と勘違いしているらしく、遠回しに仲間欲しいんだけどとあえてかっこ良く言う。中々のかまってちゃんである。そこでサイロックを仲間にする。サイロックの紹介でカートにやられたエンジェルを仲間にする。この時エンジェルの羽(カートとの戦いで片方破損)はファルコンの羽のように金属製にエン・サバー・ヌールに改造される。柔らかくないのでもふもふできなくなったじゃないか。余計なことしやがって。(ベジータ風)
2.それぞれの苦悩
一番がやはりエリック(マグニートー)である。力を使うことなく普通に工場で働き、妻と娘をもち暖かい家庭を築いていた。しかし、エン・サバー・ヌールが起こした衝撃により工場で力を使わざるを得ない状況となり力を使う。本当に優しい心の持ち主である。ただ、普通の人間からみればエリックは例の事件(フューチャー&パスト)の件もあり殺人犯と思われている。せっかく自分を助けてくれたのに、恩を仇で返すようなことは絶対してはならない。信頼を築くのは時間が掛かるが、崩れるときは非常にもろい。そして警備兵を呼ばれ、お父さんを連れて行かせないと娘の能力が覚醒。動物を操る能力が開花するも制御はできず、ひょんなことから警備兵が矢を放ち妻と娘が死亡。怒るエリック。警備兵全員を殺めてしまう。
そんな中エン・サバー・ヌールが登場するもんだから、これ以上ないタイミングである。昔エリックが両親と引き裂かれた場所につれていき(旧一作目X-メンを参照)、エリックの能力を覚醒させる。これで1980年代の四騎士(フォー・ホースメン)が集まり、エン・サバー・ヌールはご満悦である。
次に自分はエリックの息子だということを聞かされたピーター(クイックシルバー)は、テレビに出てきたエリックに会いに行きたいと思いプロフェッサーの元へ向かう。時を同じくレイヴンもエリックを助けたいという思いから、恵まれし子らの学園にカートを連れて行く。
3.セレブロハッキング
レイヴンの思いから、チャールズはセレブロ(人間、ミュータント探知増幅器)でエリックを探す。するとキャッチでエン・サバー・ヌールが入ってくる。そしてグイグイきてチャールズに繋がり、セレブロを使って全世界の核兵器を宇宙に発射する。これは偽物の支配者である人間が、兵器によって世界を支配しているとエン・サバー・ヌールは思っているからである。兵器を地球上に落としては人類もミュータントも生き残れず、ましては地球そのものがなくなってしまう恐れがあるので、そのような愚行はしない。
チャールズの意識を取り戻すために、アレックスはビームでセレブロを破壊。するとエン・サバー・ヌール他4名がセレブロの近くにワープしてくる。エリックの能力で気絶したチャールズを車椅子ごと奪われ、なんとか阻止しようとアレックスが渾身のビームを放つが、既にワープで消えており、ビームで破壊してはいけないものを破壊し、恵まれし子らの学園が木っ端微塵となる。
ちょうどいいところにピーターがやってきて、爆発に一番近かったアレックス以外の人は助かる。ピーター(クイックシルバー)のモーションはやっぱり見入ってしまう。本人だけ早く動いて他はスロー再生。ただ助けるだけでなく、面白おかしく助けるところが秀逸。
助けたあと、ストライカー大佐によりジーン、カート、スコット以外は気絶させられる。なんという兵器か。ピーターなら余裕で避けて攻撃もできると思うのだけど、ここはストライカーさん(人間)の怖さを演出する。ハンク、レイヴン、ピーターの3人が連れて行かれ、ジーンたち3人はカートの瞬間移動能力でストライカーさんの飛行機に乗り移るも磁場?の影響で出られなくなる。ジーンの能力で見つかることはない。
4.ウルヴァリン登場!?
捕まった3人を救出するために雪山の中の施設でジーンたちが頑張る。その時ウェポンXの被験体であった囚われのウルヴァリンを発見し、檻から出して敵を混乱させる。ジーンはこの時ウルヴァリンにほんの一部記憶をもどし(ローガンという名前)、ローガンは雪山へと消えていく。このシーンより旧X-MENの一作目に繋がる。
救出時にエン・サバー・ヌールが全人類へと政見放送を行なう。エン・サバー・ヌール自体に会話する能力はないため、チャールズ経由で放送を行なった。その時チャールズはこっそりジーンだけに分かるメッセージを伝え、チャールズたちはエジプト・カイロにいることをジーンは知る。無事にハンクたち三人を救出し一行らはカイロに向かう。
5.エジプト聖戦
チャールズを取り戻すため、エリックを取り戻すため、エン・サバー・ヌールをこらしめるために一行はカイロに到着する。するとそこにはディオがいてTheWorldの餌食となる。もとい、四騎士+エン・サバー・ヌールとの戦いがはじまる。ただ、エン・サバー・ヌールはチャールズの能力が一番欲しかったようで、その能力を得ようと欲が出る。本当にあなたの四騎士で行く手を阻むことができると思いましたか?案の定カートに邪魔をされ能力移植は途中で終わる。そしてこの時スキンヘッドチャールズが誕生する。
エリックを取り戻したいレイヴン(愛する人)とピーター(実の父親)は無事にエリックに出会う。強力な磁場により近づくことはできなかったが言葉はエリックに届けることができた。やはり言葉は力よりも偉大である。力では解決できないことも、言葉では解決できてしまう。エリックの心は激しく揺れ動く。過去を思い出す。そうだ、わたしはひとりではない、誰かに必要とされているのだと。
6.やはり彼女は最強だった
能力移植の邪魔をされブチ切れたエン・サバー・ヌールはチャールズを必死に探す。ピーターが攻撃に入るも、The Worldの中で一瞬だけエン・サバー・ヌールが動くことができ、土を操りピーターの足止めに成功。一方チャールズはエン・サバー・ヌールと意識がつながっている状態のため、こっちのターンじゃね?と思いエン・サバー・ヌールの意識に接続するも、見事に返り討ちに合う。どうしようもなくなったと思ったその時、エリックが助けに入る。そしてわたしは泣きそうになる。エリック、スコットの攻撃にエン・サバー・ヌールは防戦一方。
そしてチャールズが意識の中で意識がなくなりかけそうなとき、ジーンに助けを求める。悟飯!こいつらたいしたことない、力を解放しろ!とチャールズが叫ぶ。ジーンが覚醒しエン・サバー・ヌールを塵(ちり。しかじゃない。)と化す。やはりジーンは最強である。初代ミュータントがなんだってんだ。
7.エンディング
エリックとジーンで恵まれし子らの学園の建物を再建。エリックはやはり学園に残る選択肢はなく出て行ってしまう。どうせまた面倒を起こすのでおとなしく学園で過ごしていて欲しいと思う最後であった。
8.ウェポンXとは
ウェポン・プラス計画の10番目(X)のことをさす。10番目はウルヴァリンのこと。ウェポン計画とはアメリカ政府とカナダの秘密組織で行なわれた超人兵士育成計画。ウェポンⅠ~Ⅹは以下のとおり。
ウェポンI:キャプテン・アメリカ。血清の力で人間に人類最高の肉体を与える。この血清の製造法はキャプテン・アメリカ誕生後すぐに失われた。
ウェポンII〜III:動物実験
ウェポンIV〜VI:少数民族に対する人体実験
ウェポンVII:ニュークらを産み出した。
ウェポンVIII、IX:犯罪者やサイコパスに対する人体実験
ウェポンX:ウルヴァリンを強化。その派生プロジェクトでデッドプールが産み出され、セイバートゥースが強化された。 (アメコミ@wikiより引用)
9.まとめ
この記事中で一生分のエン・サバー・ヌールを言った気がします。内容について雰囲気が分かりましたら幸いです。ここは違うとかご指摘いただければ修正いたします。X-MENが好きな人は面白いと思いますよ。好きなら何も言わずに観るでしょう。
MARVEL作品のため、エンドロールの後にお楽しみがありますので席をたたずに。ウェポンXのサンプルをエセックス社が回収するという内容です。次回ウルヴァリンスピンオフ作品につながるのでしょう。ウェポンXのクローンであるX-23(女ウルヴァリン)が登場するものと思われます。
ウルヴァリンスピンオフ最終作の「LOGAN/ローガン」の記事もどうぞ。
- 映画『LOGAN/ローガン』を鑑賞。これがウルヴァリンの結末か。
ちなみにイオンシネマでは下のカードがもらえました。前作「X-MEN フューチャー&パスト」のデジタル配信が観れます。9/30までの利用期限と視聴制限(48時間だけ視聴可能)があるため、もらった方は期限内に観てしまいましょう。
■表面
■裏面
以上、「やはり彼女は最強だった!X-MENアポカリプスレビュー(ネタバレしかない)」の記事でした。
旧Xmenには繋がらないと思いますよ。旧に繋がるならミスティークがXmenのリーダー面してるのも可笑しいですし、フューチャーパストの最後でフェニックスに塵にされたサアプロックスやジーンが普通に先生やってるのも辻褄合わなくなっちゃいますし。
なによりウルヴァリンゼロでサイプロックスウルヴァリンが脱出する段階でストライカーに捕まってたのにアポカリプスで普通に学校に居ましたからね〜。
フューチャーパストで過去が改変されたのだから旧三部作プラスウルヴァリン二作はもはやパラレルの話だと思いますよきっと!
あとデップーもフューチャーパストでウルヴァリンゼロが無いものになったから今のデップーが出せたんじゃ無いでしょうか。コロッサスも明らかに旧三部作と違うのもそこに理由があるのかなと。
そうなんですよね。ミスティークのリーダー面がつながりません(笑)。ウルヴァリン単独としては雪山という場面でつながる気がします。おっしゃる通り、フューチャーパスト自体は旧三部作の続編要素もあるため、過去を改変したことで未来が変わったという想定だと思います。なので、旧三部作プラスウルヴァリン2作はパラレルという意見に同感です!過去の改変ができたら何でもありになってしましますが(笑)。ウルヴァリンゼロのデッドプールは残念すぎましたもんね。これはデッドプールじゃない、ただのウェポンⅪなんだと。まぁデッドプールは無理やりX-MENシリーズにつなげる必要もなさそうですけどね。コロッサス、そういえば旧三部作にもデッドプールにも出てましたね。。そしてウルヴァリン三作目もどうパラレル要素をもってくるのかが楽しみです。